樋ノ沢での奇妙な体験

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山での「恐い話」はいくらでもある。。。

寝静まった幕営地を歩くナーゲル(鋲靴)の音が近づく、ちょうど、靴音はこのテントの前で止まった。
気になって テントから辺りを見回してた。でも・・・ 誰も いない。
月明かりの中、濡れた足跡だけが点々とし闇に消えていた。その後 まんじりともせず朝を迎えた。

こんな谷川岳にまつわる話はたくさんあるし 先輩会員から聞かされてもきた。
これから書くのは、先日の小東峠の行き帰りに立ち寄った「樋ノ沢避難小屋」で 実際にあった話。
会の記録にも残しておいたほど不思議な話。15年前の記録だが・・・ブログにも書き残してみようと思う。。。


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2000年11月11~12日 沢打ち上げ/大行沢

「山の中での奇妙な体験」

例えば、よくある話として、、、幽体をみたとか 臨死体験の実話とか テレビで放送されるもの・・・など。

山の中の話では・・・、前方に誰かが歩いてるような気配がする でも 尾根を回り込むと誰もいなかった とか
霧の中を下山中に、登山道脇のブナの陰に 誰かが潜んでいるような錯覚に遭遇した とか
暗いゴルジュにかかる滝、釜を泳いで渡るのだがなかなか届かず、むしろ足を誰かに引かれる感じがした とか
吹雪の中、風音とともに叫び声がした。すると 今にも崩れそうな雪庇に乗っかっていた。助かった・・・とか
焚火を囲んでいると 背後に何かがうごく感じがして 振り返って暗闇を見透かすと赤い目が光っていた とか

そして・・・ 
小屋泊まりの夜、誰もいない闇の中に スウーッと何か黒いものが小屋の中に入ってきた とか
泊まりの登山者は自分一人の筈なのに ミシ、ミシ、ミシ・・・と、二階を何ものかが歩いている とか
階下で何かが動く音がしてる。ヘッドランプを点けて階下を覗くと誰もいない、ただ、床が濡れていた とか

18歳から長年、山に登っていると・・・いろんな幻覚や恐怖体験に襲われてもいる。
今回は「樋ノ沢避難小屋」で実際にあった「淫靡な恐怖」体験。信じようと信じまいと実際にあった話だ。



11月も半ば、沢シーズンの終わりに「打ち上げ」をしようということで大行沢を遡行し、樋ノ沢小屋の外で
仲間三人で焚火をし酒飲みをしていたが あまりにも寒く 早めに切り上げて寝入った。

朝方に変な状況に陥り、話てもいいものやら悩んだが、明らかにしておいたほうがいいかと思って
いちおう話すことに。記録にも残しておく。一笑に伏されても構わない話だ。


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「誰だっ! ヤメロ! 手を離せ! 」

朝方に違いないのだが、、、 白い手が背後から伸びていて 自分を羽交い絞めしてくるではないか。
息苦しくなって腕を振り払おうと 体を横に寝返りさせようと必死だったが もがこうにも金縛り状態でもがけず。 
思わず なんどか叫んでしまった。

「やめろっ!離せ!誰だっ?」と叫んでも、むろん返事などなく、振り返ってその顔を観ようと
必死で後ろを向くが、これが見えない。ひょっとして? 首から上がないんじゃないか、首なしっ???
けっこう冷静に振る舞う自分だった。

しばらくして 羽交い絞めにされたまま 下腹部をぐうっと押してくる 後ろからも前からも ぐうっと。
俗にいうレイプ状態?になったといえば、その方が解りやすい。なんか男が「される」だなんて変な表現だが・・・。

相手が女体なのか 男なのかもわからない。 温かいという感触も 冷たく硬直する感触もなく
ただ分かっていることは 無機質的な白くて細い腕 これだけ。今にして思えば 女のような・・・白さの_?
羽交い絞めの状態から脱しようと必死で寝返りを打っていると、、、腰のあたりに乗っていたものが 突然
すうっと失くなり 同時にまとわりついていた白い腕も消え、尻あたりの圧迫感もなくなっていた。

そう。金縛りが解けた。目が醒め 寝返りも簡単にうてる。まことに隠微な話だが・・・己れの性器が硬直を終え 
ゆっくり萎えてゆく感覚もあった。まじ真剣に自分の性器を確かめ安堵し、夢セイの痕跡もなくホッとしたが 
いやあ、じつに怖かった そのことだけは覚えている。

それから朝まで恐怖の中にいた・・・空が白み始めて少しの間、眠ることができたが 朝に焚火を熾して
昨夜のサワリを仲間に話した、昔ここら辺は間道で抜け人、罪人や咎人が処刑・斬殺された・・・みたいな話を
するから 余計に怖さが増幅されて心に残ってしまった。。。


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まあ 50歳でこんな夜の体験をしてた。忘れじの(笑)樋ノ沢避難小屋、もう泊まることはないと思っていたが
今回の小東峠ふたたび・・・で あらためて泊まってみたいような? 気がしている(笑)
そのときは・・・だれか 一緒にいってくれないか~ぁ お~い?




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後日談だが、、、この記事を読んだ人から情報が入ってきた。

やはり二口の本小屋ふきんは番所があったようだ。抜け荷や抜け人など、鑑札ナシの荷物や通行手形のない不審者は捕えられた。仙台市北部の七北田川の河原には処刑場があったらしいが 関山峠も笹谷峠も羽州番所で有名な花山番所も そしてここ二口峠付近の間道も同様だった。首のない怨念の霊が成仏せずに彷徨うのはよくあることらしいが、ここの二口 樋ノ沢付近もそれらしいと言われている。


















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Commented by torasan-819 at 2015-11-10 23:04
ん~こんな記事を読んでしまうと、もうひとりでは小屋に泊まれなくなるじゃないですか…
こう見えてワタクシはビビリなんですから。
幽霊の類はあまり信じてないのですが、なんといっても一番恐いのは人だと思っています!
Commented by tabi-syashin at 2015-11-11 09:00
トラさん

事実は小説より奇なり・・・昔、「私だけが知っている」ってテレビ番組がありましたが
あれがPTSD類似の際たる体験だったと思っております(笑)

小屋での金縛り体験は半世紀生きてきて「お初」でしたからねえ・・・。
ビビるなんてもんじゃなかったですね。あらたな恐怖観念とでもいうんでしょうか?
すっかり 植え付けられましたよ(笑) 

一緒に泊まるって、いかが?「再会」
あっ もともと首がないんだから・・・「再会」って いわないんだよね(笑)

関山峠、七北田処刑場、長町越路などにも 感じちゃいます。。。
by tabi-syashin | 2015-11-07 11:04 | Mount Futakuchi | Trackback | Comments(2)