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「岳神 第14号」峡彩山岳会 会報誌より

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昨夜、面白い資料が見つかったので・・・付記しておこう。(2015.10.29)

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私の書棚・・・

新潟・峡彩山岳会「岳神 14号」創立40周年記念誌(1993年)の187ページに
会員の本望英紀氏が 大正時代の飯豊山の登拝「十三参り」の様子を現地古老宅にて
聞き取り調査をし書き留めている。

それによると・・・

「十三参りといって 津川から石川ひとし、薄八一郎の二人が参加した。
年齢は二人とも13歳というから大正2年、1913年ごろと思われる。
時期は8月で山都町に集合して参加人数は10人くらいだった。
二日間は祝詞(のりと)の練習や川で水垢離などをとり、
飯豊山に登る前日はとても厳しく 梅干しだけだった。

先達は山都町の人で、服装は頭に白い布を巻き白装束に着替えて
飯豊山中では各所の神社で飯豊山と会津の柳津虚空蔵菩薩様、
この二つの神仏の名称をお祈りして登った。

下山後は「はんばぎぬぎ」で凄いご馳走が出たが、先達は酒を飲んでいた。
以上が薄八一郎氏からの聞き書きである」

・・・とある。

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私からも付記してもおくが、、、「白装束」は 死装束を意味していた。
「はんばぎぬぎ」は 「はんばぎの儀」という式目(修練明けの祝席)があったのだろうと思われる。

なお、藤島玄さんを囲む「玄山会」が会津の闇川で第10回(1983年)が催されたとも記されている。
この会津、闇川の地こそが「本元飯豊山」であり飯豊山詣りの講中で賑わいのあったところでもある。

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喜多方市の観光案内によると・・・ 

福島・山形・新潟三県にまたがる飯豊山は、古くから五穀豊穣や成人儀礼の山として、多くの人々が登拝する信仰の山である。飯豊山登拝は、十五才の少年たちが白装束に身を包み、水垢離をとるなど身を清めて臨む。先達と呼ばれる案内がつく。こうして無事、登拝すると一人前の大人として村から証認される習俗が昭和20年代までみられた。山都町一ノ木は、飯豊山登拝の表山道にあたり、登拝者の宿が多く連なっていた。一ノ木にも里宮としての飯豊山神社がある。飯豊山には一王子社を本社とし、五王子社まで五社があり、これを合わせて五社権現という。一ノ木の飯豊山神社には、五社権現の本地仏である五大虚空蔵菩薩像が保管されており、夏の登拝時期にはこれらを山頂の飯豊山神社に移しまつる・・・とある。

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まるで 同じことが大正時代に遡って実証できている。 素晴らしい検証だ。
やはり その地方に在るべき地方山岳会の姿というのは 「山は登ってなんぼ」だけでは済まないんだな。
歴史や知的探求があってこそ「味のある」山岳会と言えるのだろう。耳が痛い向きもあるか・・・?(笑)

山を信仰の対象として捉えなおし、山に遊ばせて戴く・・・こんな謙虚な姿勢。昔語りの由縁もそこにある。
人間が冒険心などと言えるのも釈尊の掌の上にてこそ 御加護もあるということか、
「実力」だ!などと思いあがらぬ方がいい。



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Commented by andanteeno at 2015-10-31 11:33
とても興味深いお話し、ありがと様ですm(_ _)m
やはり、一人前の大人になるためにも、
遅まきながら、何としても登拝せねばならない!(ー'`ー;)
Commented by tabi-syashin at 2015-10-31 12:33
あんだんてさん 13歳のころ何してましたか・・・? 自分は何してたんだろ?

数え歳で13歳が前厄 14歳で本厄 15歳にて後厄 これで厄が除されると。。。
昔の人は信心深いというか、、、西洋の神 イエスキリスト一辺倒と違って 
日本民話にも語られているように・・・水神 龍神 山の神 火の神 竈の神 産土の神と
万物に神を宿らせているので、どっちを向いても「神さま 仏さま」でした。

来年7月は雪も少し残るけれど、そこから8月のお盆までに登拝できるといいですね。
花がたくさん咲いていて そりゃあ最高ですよ。
by tabi-syashin | 2015-10-31 09:16 | 書棚紹介 | Trackback | Comments(2)