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『兵役は苦役か否か?』の論議の前に

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「平和憲法」を無視して、解釈改憲で戦争(準備)法案を衆院通過させてしまう安倍内閣ほど、「徴兵制は導入しない あれは国民の苦役だ!」などと答弁しても国民の誰も信用しない。国民としての疑問は「時の政府が変わっても絶対的な論拠として成り立つのかどうか?」という見通しへの不安があるから ますます懐疑的にならざるをえない。

実際に、「徴兵制が憲法18条に違反する」と政府が考えているかは微妙なところだ。1970年に行われた政府答弁で当時の内閣法制局長官は『(憲法)18条に当たるか当たらないかというのは、確かに疑問です』と明確に述べているくらいだ。おやおや?安倍晋三という男、「煮ても焼いても食えない 二枚舌使い!」というのがわかってくる。

内閣法制局長官がその理由を「アメリカ連邦最高裁の判決」にあるとしており、アメリカ連邦最高裁は徴兵制は『意に反する苦役』にあたらないと判断しているのが理由とのこと。ここに将来、時の日本政府見解によって解釈が逆転するロジックが潜んでおり、安倍晋三氏はそれを知ってるはずだ・・・。

さらに1980年の政府答弁書では「個人の尊重」などを規定した憲法13条もあえて挙げているが、安倍首相はこの点について明確な説明はしていない。これに関して・・・、「1980年の政府答弁書は、徴兵制は憲法13条や18条などの『趣旨』に反する」と述べるにすぎず、どこにも『憲法18条に明確に違反する』とは書いていないというカラクリが潜む。「趣旨に反する」と「明確に違反する」という言葉の違いを安倍晋三は国会答弁で使い分けている、確信犯である。

つまり、明確に憲法違反であるとは言えないけれど、憲法13条や18条などの条文を鑑みて、ようやく『徴兵制は憲法違反だ』といえる程度 というわけ。『徴兵制は憲法上許されない』という安倍首相の答弁は、いつでも解釈により変更されてしまうという危険をはらんでいるわけだ。

国民人口の減少傾向は今後も続くなか、自衛隊志願者「なり手」が少なくなるだろうことは普通人でさえも見通せる。この現状を打破するには、未就労や非正規労働者の増加に手を打たずに野放しにしたほうが得策で、他方「自衛隊の給与を上げる、待遇を改善する、、、つまり、未就労労働者の受け皿(自衛隊)をせっせと作る!」というのが 今の政府のやり口だと言わざるを得ない。

未就労人口を低減させず一定程度残し、自衛隊の「なり手」を確保しようということは既に自民党政府の既定路線内ということだ。恐ろしい腹積もりを持った人たちが今の安倍政権であり、もはや保守とはとはいえず、むしろ「理論右翼」というのが本質だろう。どんどんエスカレートする安倍政権、どんどん国民意識から乖離してゆく。

では何故、安倍内閣は本質を言質で隠すのか? その答えは「何が何でも、戦争(準備)法案を先に成立させたい」がためということ。で、それは何故?と探れば・・・、先のアメリカでのお約束宣言はもとより、国連の常任理事国入りという大望が控えているからである。安倍晋三の国家的美観として・・・「世界に名だたる国家」「美しい国」「米国のアジア戦略の監督者」など 日本の最終章が控えているからである。

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*憲法第 9条・・・(戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認) ①日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。②前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

*憲法第13条・・・(個人の尊重と公共の福祉) すべて国民は、個人として尊重される。自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政に上で、最大の尊重を必要とする。

*憲法第18条・・・(奴隷的拘束及び苦役からの自由) 何人も、いかなる奴隷的拘束を受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服せられない。

*憲法第96条・・・(改正の手続き、その公布) ①この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。②公布について・・・略

*憲法第99条・・・(憲法尊重擁護の義務) 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

*徴兵制について
「意に反する苦役」に当たり禁じられているとするのが、今までの通説・政府見解である。しかし 憲法条文には明確な徴兵制そのものについて規定する条文がない。憲法18条がよりそれに近いものとして、徴兵制が「意に反する苦役」として禁じられているという従来からの踏襲された政府見解である。ちなみに、石破地方創生大臣は「徴兵制がすなわち苦役だ」という見解に疑問をもっている。

*経済的な徴兵について
貧困から抜け出し、人間らしい生活をするために やむなく軍に入隊する。そんな実態を、米国では「経済的徴兵制」あるいは「経済的な徴兵」と呼ぶ。未就労問題や非正規労働者の増加に手を打たず、他方「自衛隊の給与を上げる、待遇を改善する、苦学生集まれ!といった経済的支援(奨学生)をする、、、つまり、未就労労働者の受け皿(自衛隊)をせっせと作る!」という方策。
残業代ゼロ、非正規労働問題なども含め、未就労人口を低減させず一定程度残し、自衛隊の「なり手」を確保しようということは既に自民党政府の既定路線内ということだ。

*核武装について
広島の平和宣言で非核三原則の文言を排し、国民から非難を浴びた安倍総理はもともと核武装論者である。過去2002年5月、小泉内閣の官房副長官だった安倍晋三(現総理)は早稻田大学での講演で 「自衛のための必要最小限度を超えない限り、核兵器を保有することを憲法は禁じていない」 と明言、核武装を堂々と肯定していた。つまりその本音の矛先は中国に向けられている。アジアの権益の危機において中国との戦闘を頭に置いている。







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by tabi-syashin | 2015-08-09 19:19 | colum | Trackback | Comments(0)