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憲法解釈を変えた「偉大」な男 / 安倍晋三

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スタジオジブリの宮崎駿さんが 日本外国特派員協会主催による記者会見を行いました。と同時に 当ブログで2月に掲載した記事を思い出したので 今日 あらためて記事にし読み直しをしました。

宮崎駿さん。「沖縄県名護市辺野古への米軍普天間飛行場の移設に反対する「辺野古基金」の共同代表に就任した」と聞き、強い信念をお持ちの方なんだなあと思い、1時間半にも及ぶ外国特派員記者クラブでの質疑応答をYouTube動画で拝見しました。


会見では、憲法違反の指摘を受けながらも、安保法案の成立を急ぐ安倍首相について、「私と逆の考えだ。軍事力で中国の膨張を止めることは不可能で、もっと別の方法を考えるために、日本は平和憲法を持ったのだと思う」、 「憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と語りました。

さらに、「なぜ日本人は憲法を大事にしているのか」という質問に対しては、「15年にわたる戦争は、惨憺(さんたん)たる経験を日本人は持った。平和憲法は光が差し込むようなものだった」「平和憲法は(第一次大戦後の)不戦条約の精神を受け継いだもので、必ずしも、歴史的に孤立したものだったり、占領軍から押し付けられたものとはいえない」と答えていました。


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宮崎駿監督の談

実際、これまでも、宮崎監督はとくに憲法改正を進める安倍首相に対して強い懸念を示してきた。 たとえば、2013年に発行したスタジオジブリの小冊子「熱風」7月号では「憲法改正」を特集に掲げて大きな反響を呼んだが、このなかで宮崎監督は、

「憲法を変えることについては「反対」に決まっています。選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて、思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほかです。本当にそう思います」

「政府のトップや政党のトップたちの歴史感覚のなさや定見のなさには、呆れるばかりです。考えの足りない人間が憲法なんかいじらないほうがいい。本当に勉強しないで、ちょこちょこっと考えて思いついたことや、耳に心地よいことしか言わない奴の話だけを聞いて方針を決めているんですから」

と、安倍首相の姑息な改憲路線に加え、政治家として最低限の知性さえ持ち合わせていないことを断罪。さらに語気を強めて、こう述べている。

「それで国際的な舞台に出してみたら、総スカンを食って慌てて「村山談話を基本的には尊重する」みたいなことを言う、まったく。「基本的に」って何でしょうか。「おまえはそれを全否定してたんじゃないのか?」と思います。きっとアベノミクスも早晩ダメになりますから」

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久米宏さんの論評


新国立計画見直しは目くらましだと一刀両断し、そのうえで安保法案について、こう断じるのだ。

「そんなことより、今週あの安全保障関連法案というのが衆議院の委員会で強行採決、そして本会議で賛成多数で成立ということで参院に送られるわけです。まあ、日本が民主主義国家であるかどうか、それは僕、ひとつ疑問ではあるんです。戦争が終わってね、アメリカさんに(民主主義を)押し付けられたわけですから。日本人が自ら獲得したものではないので、ちょっと本物ではない可能性はあります。が、とりあえず民主主義国家で、とりあえず民主主義国家の総理大臣たる者ですがね、ほとんどの憲法学者がこれは憲法違反だと言っている法案を成立させようってことですから。これは、本質的に憲法改正と同じなんですよ。改正するということと実質的に同じなので、それを民主主義国家の総理大臣が勝手に強行していいのか、という大問題があると思うんですね。本来なら憲法改正というのは国民投票をしなければいけないんですけど、それもしない! 最低でも、僕は衆議院を解散すべきだと思うんです」

 日本に民主主義の精神が根付いているかはさておいても、仮にも民主主義国家の建前を崩さないのならば、なぜ、主権者である国民を無視して、首相の一存で事実上の改憲ができるのか安倍首相は今年5月の会見で、「先の総選挙においては、昨年7月1日の閣議決定に基づいて、平和安全法制を速やかに整備することを明確に公約として掲げ、国民の審判を受けました」とうそぶいたが、昨年の衆院解散時の会見では冒頭ではっきりと「この解散は『アベノミクス解散』であります。アベノミクスを前に進めるのか、それとも止めてしまうのか。それを問う選挙であります」と明言していた。事実、安倍首相はメディア出演時に"安保のアの字"も言わなかったではないか。にもかかわらず、先の選挙で信を得たなどと言い張るのはまったくの詐欺である。


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こうまで言論人 報道関係者 音楽家 小説家が広く抗議の声を上げたということは・・・、戦前に見た「体制翼賛」の風潮が出始めていることを表すものと受け止めている。音楽家の坂本龍一さん、小説家の馳星周さん、、、等の名が賛同者欄に見受けられた。


いま、安倍政権は戦時国家という怖ろしい方向に向かっているような気がしてならない。歴代の総理ができなかった事をやろうとしている。こんな政権を生んだのは「国民の政治に対する無関心さにある」のだろうし、投票率の低さにそれは現われているわけで、

「投票しても変らない」とかいう御卓見は一種の「現実逃避」「責任転嫁」だということに早く気づくべきだ。憲法を改悪しようとする勢力にとって、「黙っている国民が多い」ってことはますます好都合になる。

山に登ることを少し休めて 政治に関心を今はもちたいと思う。







by tabi-syashin | 2015-07-15 09:29 | colum | Comments(0)