三岩岳から城郭朝日山へ 1日目(南会津)1994.5

d0237340_17242759.jpg
三岩岳下降路より窓明山を臨む。

約35kmの行程になるのだろうか? まだ歩いていない会津朝日岳東部の連脈、もう一つの「朝日」という名のついた山、城郭朝日(ジョウカゴアサヒ)まで歩こうと・・・概括的な計画を雪の降る年末あたりから立てていた。その立案中で問題になった点はおおよそ4点ほどあった。

稲子山以降のコースは未知の山域。ガスにまかれたら地図と磁石、高度計に頼らねばならぬ。その中でも小手澤山から恵羅窪山に抜ける際のジャンクションの見極めは重要と思われた。三つめは城郭朝日岳からの下山ルートをどこに採ろうかということ。最後に 車輛を2台用意しなければならないことも 重要ポイントだった。さらに 間際になって幡野と丸山がコースの途中から合流したいので適切な合流点を教えてほしいと言ってきていた。残るは お天気である。

やっと取れた長期休暇にいつも期待をもって計画を立てる。それは数年来 己のうちに温め続けていたものである。それをビールの栓を抜くようにシュポッと取り出してゆくが、この思考や作業がたまらなく楽しい。わくわくするこの時点で ほぼ旅の主旋律は出来上がる。

マンネリとかメリハリがないとか人は言いがちだが 有名山指向や 難ルート指向 快楽的山登り イワナばかりに目が行くような鈞行登山などにうつつを抜かしていると・・・、その局面で刹那の満足は得られても永遠のテーマである「己の山」を考えるときに なんか空洞化した 実のない 生温いキャロットジュースのような山行の羅列に遭遇し焦燥を感ずるものだ。

そんなルーチンにはまらないためにも何年もの間 山行を夢想し温め続けてもいる 四十歳を超えた今も印象深い山行を企てるに十分な時間を日々の思索に宛がっている。今回のテーマは「ブナ林」 憧れのルートに山毛欅を添え「静かな山」なる形容詞をからませていくと主旋律をもとに楽曲は出来上がる。

5月1日
いつもの登山口 いつものルート 何ら変わり映えしないところから山行は始まる。違いは小豆温泉が新築中ということと いつも目いっぱい咲いているイワウチワが これからという事だけである。

ブナ平の手前で郡山山岳会の成田さんが秘蔵する写真、自然なタッチで漫画チックな 裸の男女が向き合っている そのセックスシンボルが誇張されたキリツケを 運よくカメラに収めることができた。

「いろりばた」72号に掲載された写真通りのブナの木が一本 目の前に偶然にも表れたとき 因縁めいたものを感ずることができた。 さすがに南会津だ!ムフムフといつも通りに三岩小屋までの高差1000mをクリアした。 1994 5月 山行記録より
d0237340_2157946.jpg

[PR]
トラックバックURL : https://tabilogue.exblog.jp/tb/19970531
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by tabi-syashin | 2013-11-20 14:54 | Mount M aizu | Trackback | Comments(0)