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会報 「いろりばた」  南会津山の会

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若い時分にふとした縁で南会津山の会の会報「いろりばた」をお分けいただきました。その会報での常連寄稿者は川崎精雄さん 望月達夫さん 中西 章さん。知人の縁で、森澤賢次さん(三菱伸銅山岳会)笹川慶子さん 成田安弘さん(郡山山岳会) 温泉物で野口冬人さんなど・・・。

今から60年ほど昔、当時は登るという行為と論壇というサロン行為との混合が 当たり前に盛んな時代だったようです。山という一字に「深み」が与えられた時代ですね。単に山に登るという行為だけで「山を語る」のはどだい無理な話で、尽きることのない山への情念が地域研究や「歴史が通った峠」史などの中身を伴って 会報誌として毎号まとめられたわけです。その陰には 果てなき山への熱情があったわけですが その意味でそれらの原稿を集め続けられた「事務局」森澤さんらの努力には非常に強い山への敬意と信念とを感じます。

冬になり時間に余裕ができたら 愛読書となっていた「いろりばた」をインデックスとして整理しようと思っています。いつか誰かがデジタル化しないといけないのでしょうけど 故人や古老たち会員に敬意を表する意味でも手持ちの会報25巻をインデックスにでもできればいいのかなぁ などと思っております。

尻に火がつかないとなかなか実行できるものではないのですが、昔の山行を学ぶ意味でもこの冬から内作しようかと思っております。

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この digital 「いろりばた」紀行集はかつて 「南会津山の会が発行した会報“いろりばた”紀行文を そのインデックスだけでもデジタル化して遺そうという私的な試みである。 この冬 暇を見つけてはタイピングを継続してきた。約1ヶ月をかけ手元所有の「いろりばた」を全巻読み終え、各巻ごとに貴重な紀行文、好みの文体をピックアップし(但し、茗渓堂などで広範囲に販売された特集号・記念号などは省いた)、この第69号が昭和年代発行分の最終号となる。

こうしてみると・・・登るという行為を基に会員の想いや人生観が浮き出て、会津を基盤に様々な方々が集い、登り、その会津を語っておられることがわかる。(語れるほどの山を持ちえていることが今さらながらに羨ましい)

中西章さんの造詣深い短編詞に、、、「雪国に住む人は、冬になると いつも暖かき南の大地に想いを馳せるという」という行がある。どんな土地、どんな辺境にあっても その土地を受け継いでこられた先住の方々が住み慣れたその土地を出払い 新しい土地へ土着することへの困難さ、切なさ等を「峠路の紀行」を通して理解しえた。峠を越えることが旧来の生活との離別という「辛さ」「哀しさ」を隠し持つことも理解できた。

特に今回、望月達夫さんの阿武隈紀行シリーズ「第1話 阿武隈の晩秋」「第7話 阿武隈の低い山」「第9話 阿武隈の低い山(2)」「第17話 阿武隈日記」を転載するうちに 阿武隈との関わり方 例えば「故郷の山を形容する地元人の敬い」、「風土や暮らし向き」、「会津や阿武隈、福島の人情味」という点でビシリと伝わってきた。ましてや3年前、原発事故で立入禁止、故郷を失ったことへの怒りや口惜しさが尚更に理解できたという副次的心得も備わった。

それは、30年という時を隔てもなお、「人の暮らしとは本来どうあるべきか?」という問いとなって伝わってくる。「幸と不幸」「文明が文化を駆逐する」という背反性、この不条理が見えてくる。

今後、各号に目次を付け この「いろりばた」digital化作業 を終えようと思う。今となって彼らの情念を如何に伝えるのか ただただ消滅の一路をたどるのか 甚だ恐縮ながら朽ちることへの覚悟をせざるを得ないのか 仮に図書館の書棚の隅に遇されるならされるでそれも一つの終え方かもしれないが、どの道を採るのかは誰もわからない。

老齢による会活動再生産がなされない現状を鑑みて、いろりばた愛読者ならばこれらを「過去の遺物」とするのはもったいないと考えるのも道理。手軽に 広範囲に 「インデックスから本編へ」PDFファイルをネットを通じて「会員制にて読む」ことができればかつての紀行文の遺し方として 一つの良い方法かと思う。


歳を重ねるだけで
誰もが老いていくのではない。
理想を失い 自信を失くした時にのみ
人は老いる。

年齢は 皮膚にしわを寄せるが
情熱を失えば 人の魂にしわがよる。
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Commented by さぶ at 2013-10-16 23:25 x
茗溪堂から『いろりばた』が発行され、買いに行ったときには売り切れで残念な思い出があります。
10年ほど前に『続いろりばた』が発売になったので、山村民俗、山岳宗教を含めた山歩きの文章を、思いを巡らせながら読みました。

会報のインデックスが無かったことに驚きました。是非まとめてください。



Commented by tabi-syashin at 2013-10-17 10:56
どうもです。なかなか日頃の山行にばかり目が行ってしまって
「いろりばた」をどのようにしたらいいのか 定まってはいないんですが。
川崎さん 望月さんなどの名文はトレースしようかなと思っています。
by tabi-syashin | 2013-10-09 23:10 | iroribata | Trackback | Comments(2)