2015年 02月 16日
安倍首相はあえてイスラム国を挑発した
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「安倍首相は、イスラエルの国旗と日本の国旗の前で記者会見をしました。
これは自国民を人質にされている国家としてはあり得ないことです。
『イスラム国』だけでなく、
世界のイスラム教徒全体を失望させるか敵に回す行為です。
外交というものは細心の配慮でかろうじて持ちこたえるものなのに
『イスラム国』にとっては、顔を雑巾で逆なでされたに等しく、
これが最悪の選択を決意させたのです。
安倍首相はともかく、
側近が外交のイロハを知らないわけはありません。
安倍首相はあえてイスラム国を挑発しました。
挑発されれば、相手はさらに強硬な手段で対抗してこようとします。
そして、その強硬な手段に対抗するために自衛隊を海外派遣し、
集団的自衛権を行使できるようにする。
これは織り込み済みだったのでしょう」
「ジャーナリストは隠された真実を人々に伝えるのが仕事で、
軍や政府や大企業が隠していることがないかを調べるわけです。
政府の言ったことをそのまま垂れ流すのはジャーナリズムではありません。
むしろ、軍や政府が『立ち入り禁止』だと言ったら、
その中で知られてはまずいことが隠されているかもしれないと考え、
中に入って取材活動をする。
私は人々の生きる権利とつながることを求めて
ジャーナリストを続けたいと思っています」
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フォトジャーナリストとして長年にわたり 中東やチェルノブイリを取材し続けてきた重鎮・広河隆一氏。
現在、イスラエルの取材から帰ってきたばかりの広川氏に「安倍首相が出した声明をイスラム社会はどのように受け止めているのか」、「ジャーナリストの在り方」まで語っていただいた。