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神室山 西ノ又川コース ⦅覚え書き⦆

西ノ又という地名は 最上側の西ノ又「沢」と 秋ノ宮側の西ノ又「川」と2っあるので 岳人であれば少なくとも 呼称は区別すべきかな。

それはさておき、今回は 仙台を出るのが遅く 前回の8:30よりもさらに遅い9:00の入山になってしまった。当初は有屋口8:00発を計画していたのだが 遅れにより仙台から最も近いコースということで役内の西ノ又川コースにした。

このコースは 上部にキヌガサソウ群生地があること、途中まで平坦な川沿いの道なので 他のコースよりは比較的楽に取りつけること、山毛欅林が直射日光を遮ってくれること、などの特徴を持つ。

渡渉点は3ケ所。最初の二つは吊り橋で、渡し板もしっかり取り付けられていた。最後の徒渉点は雪渓があるので初夏、花を追う人たちにとっては緊張が強いられるかもしれない。上部で雪渓崩壊でもあったのだろうか? 今朝は茶色に濁っていた。流量も多めなので 上流部での問題は特にはないだろう!と踏んで渡り終えた。

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ただ、標高にして700mあたりから第3渡渉点までの間、枝沢の横断ヶ所と 側壁の崩落個所3ケ所が悪い。でもまあ、それとて新たに開削され、トラロープもあるし 足掛かりを保つことと上体のバランスにさえ注意して越えれば ロープに縋る必要もなく 特に問題はないはずだ。

「落ちたら数10mは滑り落ちることになる、関係各所に善処を求む」などとブログにアップされる御仁もおられるが、でも東北ならそんな山道は随所にある。そもそも沢コースを選んだ時点で正否を悟り、「自己責任」の意味を深く識るべきだと私は思う。(申し訳ないが、「経験の差」だと思う)

お役所に縋らなければ登山ができないようでは 本来登山の醍醐味(冒険性)が失われてしまう。観光登山の対象なら他の山で代用すればよい。良い喩えではないが、 獣に怯えながら 一晩 藪山を彷徨ってみてはいかがだろう? 山で夜明けを迎える悦びとは闇夜の恐怖を味わってこそ得られるもの、 それが経験という差を生むものだ。

崩れた山道も無事に通過できるよう自助で算段するところに 登山の面白みがあり また登ることへの意欲にも通ずるのではなかろうか?

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最後の渡渉を終えれば 数分で「不動明王」の祀られる広場につくので大休憩としたい。登山口から約2時間ほど(下りも同タイム)。登山道を20mも行くと湧水がある、急坂に備えて水を確保しよう。

この広場にはテントが張れる。たとえ午後発ちでもここまでなら前進でき、翌朝の撮影にはもってこいのサイトになる。神前なのでゴミは出さない、散らかさないこと。

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「不動明王」から10分も行くと「胸突八丁」の看板がある。看板には 胸突八丁坂、御田の神、熊の横道、熊の昼寝坂、窓くぐり坂、鏑山大神を経て山頂とある。ここからの胸突八丁坂は高低差で200mちょい45分ほどの急坂となる。落石を起こさないようジックリ登ろう。

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前神室を右手に見上げるようになれば、植生もブナ林から低灌木帯となる。写真を撮ったりして一息入れておこう。やがて視界も尾根右手から左手へと移るようになり稜線基部に出る。トラバース気味に10分もいけば「御田の神」だ。

「御田の神」から先の雪渓は遅くまで残る。ガスって視界を失ったときには右側の竹藪に沿って行けば5分で「窓くぐり」の登路に至るので慌てずとも良い。逆に、下るときには左手の竹藪沿いに下る。

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*「不動明王」から「御田の神」まで・・・普通に45分ぐらい。どんなに遅い人でも1時間30分の見当でこなせる。このコース一番の「頑張りどころ」となる。「下り」は 窓くぐりから不動明王まで普通に30分ぐらい。どんなに遅い人でも約1時間。

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by tabi-syashin | 2014-06-29 17:00 | Mount S Kamuro | Comments(0)