人気ブログランキング | 話題のタグを見る

とけないねぇ・・・雪

とけないねぇ・・・雪_d0237340_221474.jpg

この写真は焼石岳の残雪、末端がズタズタに切れている。 昼過ぎになると轟音をとどろかせるほど水量を増す沢も、早朝は雪解けが進まず水量は少ない。 この雪渓を地元の方々は平気で歩いていく。おそらく タケノコ採りの季節は藪の茂みに関心が行くばかりなのだろう。この写真の場合 沢のほぼ中心部を歩いている しかも二人の間隔がない。

夏の雪渓を歩くにはコツがある。真ん中を歩かないこと それと矛盾するようでもあるが 端っこを歩かないこと この2つが基本。この二人の場合、私の方から見て左へ(左岸側に) せめて2歩ほどずれてくれたら、さらに二人の間隔を3mほど空けてくれていたら「安全圏」だ。 尤も雪渓の歩き方・・・氷の薄い「沢の真ん中」を歩かないように教えるには「図解した看板を立てる」か「チラシに刷って登山者に配る」か。そこが山岳会も含めて観光課の責任というもの。



今年は梅雨に入らないので(18日に入ってたそうです スミマセンw)、雪解かしの雨が降らない。東北の山にはガッチリ雪が残ってしまって 花も咲かないし、まして 雪渓から落ちる人 雪渓で滑る人 落命する方が異常に多い。花が綺麗だからって 夏道通りに進めば危険が待ってるというのに 誰も「STOP」と云わない。先日 秋田駒ヶ岳の通称ムーミン谷で死亡事故がおきてしまった。

観光地の場合 「危険!通行禁止」の立て札は地元の観光課が立てる。 ムーミン谷降り口と馬場の小径からの登り口 この2か所の出入り口にそれが立てられないでいた これが今回の事故の「ヘンな仕組み」なのだ。登山客に来てもらいたいから、敢えて「危険」だなんて誰も口にしない。責任部署が責任を持って任に当たれば通行禁止のロープを貼ることぐらい簡単なことなのだが。

滑落事故の起きた男岳直下の40~60度近い斜面。ムーミン谷に下りてまもなくのところ。犠牲者は躓いて前のめりになって転倒、150mも滑落した。おそらくその滑走速度は時速40kmほど出ていたはず。救助ヘリでの当日搬送が困難で翌日搬送となったことから、天候はガスっていて もしかして犠牲者は雨具を着ていたかもしれない。とすれば滑落速度は60kmほどでバウンドしながら首の骨も折れ、岩塔で頭部を打ったのだと思う。死因は脳挫傷だ。今年に限っては消えない雪に事故がおきるのは時間の問題と思っていた。

どうしてもムーミン谷を通過したいというなら 「五百羅漢」を経由し男岳に上がる金十郎尾根にすべきと私ならそういう計画を立てる。経験者なら即判断できることだ。なのに通行禁止の看板が出ていない。経験者の助言により観光課が安全に誘導し そのうえでの自己責任論ならともかく 今回は昨年もそうであったようにルートは開放されたままなのである。素人が知らずに行ったその先で、悪魔が囁いたとでもいうのか?

昨年のムーミン谷は一面チングルマの絨毯だったが今年は氷が谷を埋めている。わずか一ヶ月の開花時期に合わせ 花を追い登山者がどんどんやってくる。既成事実とばかりに数珠繋ぎでピッケルやアイゼンなしに氷の上を登下降する。 責任ある立場 並びに 経験ある立場という点で 地元山岳会や山岳ガイドも含めこの事故の責任から逃れることはできないと私は思う。来年度には責任部署を明確にし、立ち入り許可条件などを決めて実施すれば死亡事故の教訓が活かせる。

とけないねぇ・・・雪_d0237340_22182054.jpg
参考までに 地元田沢湖観光協会のブログをリンクします。
事故との関わりを持たずに 観光ホムペを運営することに ますます怒りを覚えてきました。
地元民からも疑問の声が上がっているというのに。。。

*** 仙北市の たっこちゃん情報 6/29 ***( ニュースの翌々日、仙北市観光課のブログ )
http://tazawako.blog.shinobi.jp/

こんにちは(ゆ)です

梅雨入りしましたが、週間天気予報を見ると
まだまだ晴れの日が続く仙北市!!!!

これはチャ~ンス☆
という事で、一昨日駒ヶ岳登山に行ってきました

お天気は最高!!!

今年は、例年に比べて残雪が多く
登山道にもまだ雪は残っていましたので
(*但しアイゼンなどは必要ありません)
道迷いや滑落にはご注意下さいね


お花はかなり咲いておりましたよ

マイナスイオンをたくさん吸いこんで
自然からたくさんパワーを頂いたので
今の(ゆ)は心も満タン

この感動を皆さまにもお届けします




●仙北市広報ウェブ。 ここもニュースの翌々日 しかも花の状況末尾に死亡事故の報告、、、
人の命よりも花、花、花である。 いい加減にしてくれないか?

*** 秋田駒ケ岳状況【6月29日(土)現在】*** ここもニュースの翌々日の広報。

【盛り】ムシトリスミレ、コミヤマハンショウヅル

【良い】ハクサンチドリ、ズダヤクシュ、マイヅルソウ、ツマトリソウ、キバナノコマノツメ、ミヤマダイコンソウ、タカネスミレ、イソツツジ、ゴゼンタチバナ、エゾツツジ、コマクサ、コケモモ、コバイケイソウ、サラサドウダン

【これから】コマクサ、コバイケイソウ、ハクサンシャクナゲ、オノエラン、アカモノ、ウラジロヨウラク

【終わり】ミヤマスミレ、シュジョウバカマ、タカネザクラ、ミツバオウレン、ムラサキヤシオツツジ、タカネスミレ

・馬場の小路(ムーミン谷) ⇒まだ木道には雪がかなり残っていますが、チングルマは咲いています(駒池の上部)。これから中旬くらいまで良いかと思います。

・焼森、大焼砂 ⇒タカネスミレは下りになりましたが、まだ目立っています。コマクサはかなり咲いてきました。

・6/26に男岳で滑落死亡事故が発生致しました。まだ残雪も多く残っておりますので、道迷いや滑落には十分ご注意下さい。
by tabi-syashin | 2013-06-28 22:10 | Mount | Comments(0)