2013年 03月 13日
母と・・・ monochrome 31
塩釜神社で こんなシーンと遭遇した・・・
皆さんにも母や祖母と手を繋いで見つめた・・・なんかそんな思い出の一つや二つあるでしょうね。そんな思いを巡らすシーンがこの写真から思い浮かぶとすれば・・・、私の場合 それは福島。 放射能が通り抜けたけど?母の実家近くの黒岩虚空蔵尊での思い出が浮かんでくる。
初めてみる懸崖造りのお寺さん、黒岩の虚空蔵さま。丑寅の護り本尊で、寅年生まれなので何かにつけてお参りさせられた。もっとも母にはそんなつもりはなく、お祭りの日になると連れ出すぐらいのことだったかもしれない。境内には丑、寅の像があって その像を撫でることでご加護があると信じられていた。
当時、見ず知らずの世界を目の当たりにした私の心を読んでか、その不安をそっと庇ってくれた母の温かな手や、初めて見る物事に傍らで、同じ角度でだまって見ていた祖母の眼は自分にとっての「安心」という存在だった。今思えば懐かしい想い出だ。そんな故郷を失うのは嘆かわしい愁いのようなものだ。
この一枚の写真。塩釜神社での奉納神楽の演奏中のシーン。神社で初めてみる楽器や踊りや行列にすっかり驚いてしまって、(若い)祖母の後ろから顔だけ出して覗き見ていた小さい子の姿があり 幼きころの我が身を重ねてしまった。その子の頭をそっと押さえ、面前に出してあげる若き祖母の姿に・・・ハッと我に返りカメラを構えスナップした。余計なものも写ってしまったので、トリミングで試行錯誤した。