SIMCA Rallye Ⅲ  シムカ ラリー スリー

d0237340_2052114.jpg


そういえば・・・自分がドライブしているサーキット走行写真なんて なかなかあるもんじゃない。そういう意味でこれらの写真は貴重だ。 撮影者はスーパー7東北メーリングリスト会員のD羽さん。この一枚の写真で彼の腕前が相当高いとすぐ分かる。それほど 流し撮りでのジャスピンは難しい。彼のカメラは キャノン一眼レフと記憶しているが 望遠ズーム・手持ちでここまでこなすところが凄い。

昔は年一回、クラシックな車をサーキットで走行させていたが その時の貴重な一枚だ。主催は仙台ボクサーゼックス 西多賀の某先生だ。晩秋のこの日、シムカラリーⅢで仙台のサーキットで走行した。日本に3台とか4台しかないといわれ 勿体ないね とも言われたけど タイムを出したかった。(記憶違いがあったので訂正しておくが・・・)この車の生産国はフランス。フィアットの東欧工場でもこの手の箱車、FIAT 124 125 128(いい車です!)などは作られていた。もっともシムカの場合はプジョーシトロエンに吸収され1979年に社歴を閉じる。その1年前に半年間だけ造られたのが シムカラリーⅢである。排気量1300ccのエンジンをリアに積む。ピストンコンプレッションが高く、冷えたエンジンならアイドリングも不安定でアクセルを煽ってやらないと何度もストールしてしまう。

デザイン形状は四角い弁当箱。東欧工場でも作られたFIAT124や128と131など角ばった同系デザイン。ラリー専用であるかのような?ネーミングをつけるところもミソだ。ラリーⅡもあればラリーⅢもあるという素生、僅かの生産台数というところにも興味が惹かれる車だ。エンジン音を喩えれば、イグニッションONで ブバッ ブバッ ブバッ ババッ ババッ、バババッ バババッ バ バ バ バ … である。ハイコンプレッションのアイドリングは力強く スポーツチューンの素性はアクセルを煽ることを常に要求する。ラリーⅢの場合、床下にメインラジエターがありフロントにサブラジエターがあって2基で冷やす。レーシングチューンの定番は 送水パイプの中間に高出力のウォーターポンプを追加で咬ませ、さらにフロントラジエターをビッグなものに換えていたりする。サーキット走行ではスタート前からヒーターを炊き、冷却ファン手動SWをONにしてコースに挑む。車内は猛暑だ。

d0237340_22343775.jpg

フロントボンネットを開ければ、VWビートルと同じでタイヤと工具入れ それとバッテリーがある。車体下に潜れば 前輪は横置きリーフバネが特徴的で、当時のFIAT車なら常套だった。ついでだがFIAT600も同じ横置きリーフバネ構造である。リアはストロークの長いスイングアーム(板状)で、タイヤ交換時にジャッキアップしても リアタイヤが浮き上がらないほど。これは厄介者でブロックを敷いてジャッキアップするのがコツ。 こんな構造なので 後脚は柔らかく コーナーでのローリング特性がでる。粘り腰はこいつのお陰だ。おまけに リアタイヤは下の写真のように 3度ほどのネガティブキャンバーがつけられ、容姿はいかつく戦闘的だ。

コーナーで大きくローリングしながらも 膨らまず小さく回っていけるのは上記の理由。愉快痛快のコーナリング。直線でハイパワー車に引き離されても ウェット路面ならコーナーで追いつきインからパスできる。路面への吸いつきはこの車の独壇場だ。リアの流れ出しはゆっくりで 流れても慌てることはない。ヘアピンコーナーなどでタイヤが熱で垂れ始めたら、そのままリアを流しカウンターをあてながらコーナーをクリアして立ちあがってゆくポルシェスタイルだ。流れ出しは直ぐに分かるので慣熟にはさほど時間を要しない。
d0237340_09171411.jpg
唯一、2速へのシフトダウンは 厳しい。 シンクロリングが無いのでヒール&トーが無意味になる。2速シフトダウン時にいきなりギアが啼く。 ハイランドのヘアピンではそれを覚悟で2速に落す。しかも タイムアタック時だけ。 ギャッと一瞬激しく2速ギアが啼く、それがもう 可哀そうでついフットブレーキで減速、ブレーキが甘いのは仕方ないが このタイムロスが歯痒い。立ち上がりで2速に落とすのだが その際、結局 ギア啼きさせてしまう。 ま、わかってやっている。

というわけで2速ギヤのシンクロリングがないのがシムカの唯一の欠点。資金不足で改造できなかった(泣)走らせて、最も楽しい車だ。雨天走行は腕の見せどころでそれなりのパフォーマンスが発揮できた。

なかなか 男らしい車だった。 スーパーセブンBDR ジネッタG4 ミニクーパー シビック R ロードスター サバンナRX7 シムカ とサーキットを走らせてきたが、中でもかなり鈍足なシムカが もっとも愉しい車だったといえるだろう。とにかく サーキットを走らせないと車を所有する意味がないと僕は思っている。反論は百も承知!車は走らせて何ぼ! 磨いて飾る車は財産! もっと旧車をサーキットで走らせよう、皆さん!
d0237340_20525591.jpg

d0237340_20534325.jpg

d0237340_0432168.jpg

[PR]
トラックバックURL : http://tabilogue.exblog.jp/tb/17456066
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by tabi-syashin | 2012-12-18 20:55 | Car | Trackback | Comments(0)